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近代吊橋の歴史 川田忠樹 著 |
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序文より抜粋近代吊橋200年の歴史は,つまるところ経済性と剛性という,互いに相反しあう理念の調和と相克の営みと言える.本書では,吊橋に魅せられた人と作品,さらにはその限界を,華麗な筆致で描いている.これまで著者が発表してきた吊橋に関する多くの著書の,集大成とも言えるものである. まずは,原始的吊橋を考察し,次いで近代吊橋第一号のジェイコブズクリーク橋(1801年)を架けたジェイムス・フィンレイの栄光と挫折から始まる. そして19 世紀前半は,アイバーチェーンを用いたサミュエル・ブラウン,トーマス・テルフォードのメナイ橋,ブルネルのクリフトン橋,そしてフランスのフリブール橋などのヨーロッパにおける試行錯誤. 19世紀後半は,再びアメリカ大陸へ.チャールズ・エレットのホィーリング橋(1849 年),ジョン・ローブリングのナイアガラ鉄道吊橋(1855 年),オハイオ川橋(1867年),その子ワシントン・ローブリングが執念で架けたブルックリン橋(1883年)など. 20世紀もアメリカから始まる.撓み理論をひっさげて登場したモイセイフのマンハッタン橋(1909年)を皮切りに,長支間吊橋〔ベアマウンテン橋(1924),ジョージワシントン橋(1931),ゴールデンゲイト橋(1937)など〕の時代へ.そして,1940年のタコマナローズ橋の風による惨事. 20世紀後半は,新タコマナローズ橋,スタインマンのマッキノー橋,アンマンのヴェラザノナローズ橋から始まり,イギリスのエアフォイル箱桁吊橋セバーン橋の車両振動によるケーブル疲労とその対策,日本の本州四国連絡橋の吊橋群,明石海峡大橋,そして,ヨーロッパにおけるグレートベルトイースト橋へと続く. 21世紀に入ると,ミレニアムブリッジ(イギリス,歩道吊橋)が供用開始わずか3 日後に,橋の古典的とも言える歩行者の振動により全面通行止めとなり,補強対策が施される. 以上,本書は,新しい発想による吊橋の発展,それを突き詰めたところにある限界や繰り返される惨事の跡を辿って,21世紀の新しい吊橋の行方をも展望するものである |
主要目次 |
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