橋の臨床成人病学入門 三木 千壽 著 |
目 次 CONTENTS はじめに 第1部 インフラの老朽化問題 第1章 インフラは老朽化するのか 1-1 これまでの取組み 1-2 インフラの性能の経年劣化 1-3 メンテナンス元年 第2章 インフラの宿命 は じ め に 2-1 架け替えか修繕か:社会的損失 第3章 米国の経験に学ぶ は じ め に 3-1 米国でのインフラの荒廃 3-2 荒廃するアメリカ(America in Ruins)レポート 3-3 ニューヨーク,21世紀への架け橋レポート 3-4 Williamsburg橋:補修か架け替えか (Rehabilitation versus Replacement) 第2部 橋の強度と耐久性を考える 第4章 橋の構造設計と寿命 4-1 橋の強度設計 4-2 橋の寿命50年説 4-3 経年劣化と既存不適格 4-4 実績としての橋の寿命 4-5 自然力に対する設計荷重からの考察 4-6 本州四国連絡橋の設計での考え方 第5章 構造材料の経年劣化現象 5-1 橋梁部材の破壊モード 5-2 鋼の製造,鉄鉱石から鋼材まで 5-3 鋼の基本的な性質 5-4 ぜい性破壊と破壊じん性 5-5 疲 労 5-6 座 屈 現 象 5-7 腐 食 5-8 異種金属腐食 5-9 環境誘起破壊 第3部 事故に学ぶ 第6章 経年劣化による事故 6-1 初期の溶接構造の橋梁の崩壊:ベルギーHasselt橋 6-2 鋼プレートガーダー橋の疲労:オーストラリアKing’s橋 6-3 米国での道路橋の経年劣化認識のきっかけ:米国Point Pleasant橋 6-4 米国幹線道路の橋梁の崩壊:米国Mianus橋 6-5 ぜい性破壊の例:米国Hoan橋 6-6 トラス橋の崩壊:米国ミネアポリスT-35W 第7章 国内での大規模疲労対策プログラム 7-1 ピン結合鉄道トラス橋 7-2 東海道新幹線橋梁の疲労設計と疲労損傷の発生 7-3 東海道新幹線のリハビリテーションプログラム 7-4 日本の道路橋の疲労 7-5 鋼製橋脚隅角部の疲労 |
第4部 事故を防ぐには 第8章 溶接構造物の疲労照査の方法 8-1 溶接継手部の疲労 8-2 公称応力範囲ベースの疲労設計 8-3 米国Lehigh大学の大型疲労試験 8-4 本州四国連絡橋公団の疲労試験(本四疲労) 8-5 その後の日本での疲労設計の流れ 8-6 局部応力ベースの疲労照査 8-7 理解できない疲労対策 8-8 疲労照査のポイント 第9章 橋梁に生じる疲労とその分類 9-1 分類1:溶接時に残された欠陥を原因とした疲労 9-1-1 プレートガーダー橋下フランジ板継ぎ溶接部 9-2 分類2:疲労強度の低い構造ディテール,継手の採用 9-2-1 連結板貫通タイプの仕口;山添橋 9-3 分類3:設計では想定していない力の作用 9-3-1 プレートガーダー橋やボックスガーダー橋の支承ソールプレート 9-3-2 桁端の切欠き部 9-3-3 プレートガーダー橋の主桁と横桁の接合部 9-3-4 トラス橋の床組部材 9-3-5 上路アーチ橋の垂直材 9-3-6 鋼床版構造 9-4 分類4:構造物の想定外の挙動 9-4-1 新幹線橋梁での振動疲労 9-4-2 風による振動 9-4-3 路面の交通振動により誘起される振動疲労 第10章 道路橋疲労の原因は過積載トラック 10-1 活荷重と応力範囲 10-2 道路橋の設計自動車荷重 10-3 自動車荷重の実態 10-4 Weigh in Motion (WIM) 第11章 腐食および応力腐食割れによる事故 11-1 木曽川大橋 11-2 辺 野 喜 橋 11-3 新 菅 橋 第5部 これから何をすべきか 第12章 点検と診断の高度化 12-1 経年劣化とバスタブカーブ 12-2 点検における4W1H 12-3 点検と診断はチーム作業 12-3-1 事例-1 12-3-2 事例-2 第13章 真の体力を知る新しい技術 13-1 構造解析:梁理論からFEMへ 13-2 点検における非破壊検査 13-3 SIP 13-4 モニタリング 第14章 プラス100年プロジェクトの提案 14-1 なぜプラス100年か 14-2 研究と技術開発の必要性 14-3 人材育成は火急の課題 14-4 情報の集約とスマート化 14-5 現代文明の礎を壊さないために あとがき 索 引 |